猿の気まぐれ日記

こんにちは!このブログでは、ボイトレの知識やカウンセリング の知識や知恵、本の感想などを気まぐれで綴ります。

心理的タイプ・中年の危機

心理的タイプとは、心的態度「内向」「外向」を軸に、四つの心的機能「感覚」「直観」「感情」「思考」を組み合せ分類された八つのタイプの性格のことです。つまり人によって個性があり、モノの見方や判断の仕方が異なってきます。四つの心的機能は、「感覚」と「直観」を非合理機能と呼び、モノの見方の特徴を示しのに対し、「感情」と「思考」を合理機能と呼び、物事の判断の仕方の特徴を示す指標です。「感覚」と「直観」、「感情」と「思考」はそれぞれ対極にあります。したがって、感覚機能をよく意識し好んで使う人は、直観機能が発達(意識)しにくく、また直観機能をよく意識し好んで使う人は、感覚機能が発達しにくいです。「感情」と「思考」にも同様のことが言えます。このように、意識しやすく、使うことを得意とする機能を主機能といい、その対極の位置、つまりどの機能よりも無意識の深くにあるものを劣等機能といいます。これらの四つの心的機能は、主機能、補助機能、劣等機能として互いにサポートし合います。

 

また、私たちは中年の危機(ミッドライフ・クライシス)にさしかかったときには、今まで意識し、好んで使っていたものの見方や、判断の仕方では立ち行かなくなってきます。むしろ意識して使ってこなかった劣等機能の中にこそ、自分が苦手な相手を理解する手がかりや、その局面を乗り越える乗り越える手がかりが隠されているものです。

 

<小山望 わかりやすい臨床心理学 参照>

 

基本人間生まれたときは、「感覚」と「感情」が主機能であると思います。そこから、生きていく過程において様々な壁とぶつかることで、「感覚」から「直観」、「感情」から「思考」に移行していくものだと考えます。(人によって差異あり。)例えば、方法論のところで紹介する生活習慣を治す、姿勢を治すなどは、「感覚」から「直観」に移行させるトレーニングであると思います。これは、自分が客観的に見えるようになることで、気付きが増えるからです。感情もまた、生きていくうえでの人間関係で人それぞれのルートで「感情」から「思考」に移行していくのでしょう。「中年の危機」とは、今まで持っていた機能では立ち行かなくなってきたときに、他の機能に移行しようと試みることでありますが、自分も、自分を変えなきゃと思った時に、生活習慣を治すことや、自分の観察ノートみたいなものを書いて、気付きを増やし「感覚」から「直観」に移行しようとしました。また、自分の中の感情や自分の状態(怒り・悲しみ、うつ・落ち込み)を改善しなくてはいけないと思った時に、人は他人から何かを取り入れたり、勉強したりして経験を積むことで、「思考」の面が発達します。人は何か壁があるときでないと、哲学や心理学、その他自己啓発本を読まないというのも、この「中年の危機」状態になっていないからということが言えるでしょう。

 

しかし、「直観」や「思考」が肥大化しすぎて、頭でっかちになってしまっては、生きている実感やストレスフリーに生きられないという面があります。そこで、テキトーに考える、遊びを覚える、という主機能と劣等機能の転換がここでも必要になってくるということでしょう。